
団地やマンション等のベランダでよく見られる「避難ハッチ」「避難はしご」って何?
マンションや団地のベランダで、床に四角いフタのようなものを見たことはありませんか?
「開けちゃダメなのかな?」
「何のためにあるんだろう?」
と思ったことがある方も多いと思います。
これは、火災などの緊急時に避難するための「避難ハッチ」や「避難はしご」という消防設備の1つです。
今回は、その避難ハッチや避難はしごについて説明していきたいと思います。
避難ハッチ・避難はしごとは?
避難ハッチとは、ベランダの床に設置されている避難用の設備です。
フタを開けると、中に避難はしごが収納されており、下の階へ避難できるようになっています。
火災などで玄関から避難できなくなった場合の「最後の避難経路」として設置されています。
なぜ設置されているの?
火災が起きたとき、一番安全な避難方法は玄関から外へ逃げることです。
ですが、火や煙が玄関側まで広がってしまうと、玄関から避難することができなくなる場合があります。
そんなときに利用するのが避難ハッチです。
ベランダから下の階へ避難することで、安全な場所へ逃げられる可能性が高くなります。
つまり、避難ハッチは「もし玄関が使えなくなったときのための命綱」と考えてください。
どんな時に使うの?
避難ハッチを使うのは、次のような状況です。
- 火災で玄関へ行くことができない
- 廊下や階段が煙でいっぱいになっている
- 炎が玄関側まで広がっている
- 消防隊から避難ハッチを使うよう指示があった
逆に、玄関から安全に避難できる場合は、無理に避難ハッチを使う必要はありません。
避難ハッチの使い方
建物によって多少違いはありますが、基本的な流れは次のとおりです。
- ベランダに出る
- フタを開ける
- 「押す」等が書かれている箇所を強く押す
- はしごが展開されたことを確認する
- 落ち着いて、ゆっくり下の階へ降りる
慌てて飛び降りたり、無理に急いだりせず、落ち着いて行動することが大切です。
やってはいけないこと
避難ハッチは、いつでも使える状態でなければ意味がありません。
そのため、次のようなことは絶対にやめましょう。
① ハッチの上に物を置く
植木鉢や収納ボックス、自転車、タイヤ、エアコンの室外機などを置いてしまうと、緊急時に開けることができません。
避難するまでの数十秒が命を左右することもあります。
② ベランダを物置代わりにする
荷物で通路がふさがれていると、避難ハッチまでたどり着けなくなる可能性があります。
避難経路はいつでも通れるようにしておきましょう。
③ 勝手に改造・固定する
「風で開かないように」とテープや金具で固定したり、物をひもで結び付けたりするのは危険です。
火災時にすぐ使えなくなってしまいます。
④ 子どもの遊び場にしない
避難ハッチは非常時の設備です。
普段から遊んだり、飛び跳ねたりする場所ではありません。
点検は定期的に行われています
避難ハッチや避難はしごは、消防法に基づいて定期的に点検されています。
消防設備士や消防設備点検資格者が、
- 正常に開閉できるか
- はしごに異常がないか
- サビや破損がないか
- 使用できる状態か
などを確認しています。
最後に
避難ハッチや避難はしごは、普段は使うことのない設備ですが、火災の際には命を守るための大切な避難設備です。
普段から「物を置かない」「避難経路を確保する」という小さな心掛けが、いざという時に自分や家族の命を守ることにつながります。
避難ハッチの上に物が置かれていないか、避難の妨げになるものはないか。
万が一に備えて、日頃から意識する事が大切です。


